概要
CART研究会
本会はCART(腹水濾過濃縮再静注法)の普及ならびに腹水治療の向上を図ることを目的とする。
◎CART研究会は腹水濾過濃縮再静注法治療を積極的に推進いたします。
肝硬変やがん性腹膜炎でみられる難治性腹水は、強い腹部膨満感や呼吸苦などを生じて患者さんのQOLを著しく低下させます。腹水ドレナ−ジは有効ですが、その効果は一過性であり、アルブミンやグロブリンの損失により栄養状態や免疫状態を悪化させるとともに、腹水の再貯留を来たしやすくなります。
このような難治性腹水に対して、すでに保険認可されている治療である腹水濾過濃縮再静注法(CART)についての推進を積極的におこなっています。CARTは腹水を可能な限り抜き取った後に、腹水中に存在する身体に有害な癌細胞や細菌などを完全に除去します。その後、濃縮処置にて余分な水分を除水し、概ね1/5〜1/15前後に濃縮するとともに身体に必要な蛋白成分(アルブミン、グロブリン)を回収して血管内に返し再利用できるようにします。腹水濾過濃縮にかかる時間は約1時間です。
現在までに肝硬変や胃癌、大腸癌、卵巣癌などによる腹水患者さんに160回以上をおこなっていますが、いずれも安全におこなえており、頑固な腹部膨満感が消失すると共に食事も食べれるようになる患者さんもいます。また患者さんの栄養状態、免疫状態を改善することにより、抗癌剤治療中の患者さんではより抗癌効果を高めるものと期待しています。
現在、より簡便でより効率的な新システムも開発するとともに、2009年4月18日には東京で第1回のCART研究会を開催し、多くの医療関係者にCARTの有効性を発信しています。
(要町病院 腹水治療センター長 松ア圭祐医師)
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